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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー
伊坂 幸太郎
ゴールデンスランバー
定価: ¥ 1,680
販売価格: ¥ 1,680
人気ランキング: 95位
おすすめ度:
発売日: 2007-11-29
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

ツッコミたくなる凡庸な結末だが
爆破による暗殺が起こるまでを描いた第一章、
冒頭数ページのイントロがあまりに凡庸。
正直、何度か読むのをやめかけた。
工夫、が足りないだろ、と思った。
第四章の途中で或る人物がストーリーに強引に参加してきたところで、
結末の展開が丸分かり。まさかそうじゃないよなぁ…裏切ってくれよ…
と祈るものの、まさにありきたりな、それしかないんかい、
とツッコミたくなる予定調和の結末。おいおい。
国家的陰謀から逃げる方法が××って、工夫なさすぎ。
誰もそこを指摘しないのはなんでなんだろ??
確かに途中の展開はぐいぐい読ませます。面白い。
だからこそ物語の始まりと終わりがあれでは、もったいない。
結局、新しい小説を読んだ、という気がしないのである。
どこかで見た世界。どこかで読んだ物語。
少なくとも、ミステリとしても小説としても、
もっと高みを目指せたはず。手放しで絶賛すべき作品ではない。
予定調和=ハリウッド映画、では断じてないと思うのだ。
(決してハリウッド的ではない第三章の試みについては評価したい。
その謎が解けるのが、もっと第四章の終わりのほうであれば文句なしだった。
皮肉なことに、映画化の際にこの章をうまく映画の中で処理するのは
相当に難しいだろう。おそらくばっさりカット、ではないか…)

でも、嫌いじゃない。
若い頃読んだ原田宗典の長編の雰囲気を思い出した。
『スメル男』とか『平成トムソーヤー』とか。
小説としてはうすっぺらいのだけど、憎めない。

いちばん魅力的だったキャラクターはキルオ。
青柳が味わう、犯してもいない罪で逮捕されるという恐怖。
それは、何をしても無意味な、天が降ってくるような恐怖だ。
そして連続無差別刺殺犯のキルオ。彼はある種、
天が降ってくるような恐怖を被害者たちに与える存在だ。
でもキルオが“狂って”いるようには思えない。
この小説の中で唯一「新しさ」と可能性を感じさせる造型だった。
スピンオフで、キルオの物語を読みたいなぁ。

ほんと、面白かった・・・・すばらしい!
ストーリーの強引さ、リアルにかける・・なんてことは関係なし。
逆にこの強引さ、非リアル性がたまらなく面白い。
一気に読まさせていただきました。
最後のラストのくだりに、思わず「うまいなぁー」と感心してしまいました。


やっぱり凄いな、伊坂は!
あまり伊坂ファンではない自分もついつい引き込まれてしましました。首相暗殺などという事件はとてつもない大きな力が揺れ動いているのだなあと思いました。ビートルズや落合信彦の「2034年の真実」なんていうものを子供心に読み、「世界って、人って怖いな」と思ったことがつい昨日のことのようです。でも、あの真実もきっとこんなふうに隠蔽、隠蔽でつづられいて、そういう人生にぶちあたってしまった人も地球上にはいて、平和というものは本当にそれぞれの心の中に核としたものがなければ実現できない難しい代物なのだなと思いました。しかし、伊坂の文章は本当に面白いというか、粋だねえ?ついつい、読み始めるととまらないかっぱえびせんのようです。この人には、もっともっと商店街の謎のような小粋な仙台物語を書いてほしいです。



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