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オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り
伊坂 幸太郎
オーデュボンの祈り
定価: ¥ 1,785
販売価格:
人気ランキング: 168251位
おすすめ度:
発売日: 2000-12
発売元: 新潮社
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既存のミステリーの枠にとらわれない大胆な発想で、読者を魅了する伊坂幸太郎のデビュー作。レイプという過酷な運命を背負う青年の姿を爽やかに描いた『重力ピエロ』や、特殊能力を持つ4人組の強盗団が活躍する『陽気なギャングが地球を回す』など、特異なキャラクターと奇想天外なストーリーを持ち味にしている著者であるが、その才能の原点ともいえるのが本書だ。事件の被害者は、なんと、人語を操るカカシなのである。 コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察に追われる途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ます。仙台沖に浮かぶその島は150年もの間、外部との交流を持たない孤島だという。そこで人間たちに崇拝されているのは、言葉を話し、未来を予知するというカカシ「優午」だった。しかしある夜、何者かによって優午が「殺害」される。なぜカカシは、自分の死を予測できなかったのか。「オーデュボンの話を聞きなさい」という優午からの最後のメッセージを手掛かりに、伊藤は、その死の真相に迫っていく。 嘘つきの画家、体重300キロのウサギさん、島の規律として殺人を繰り返す男「桜」。不可思議な登場人物たちの住む島は、不条理に満ちた異様な世界だ。一方、そんな虚構に比するように、現実世界のまがまがしい存在感を放つのが、伊藤の行方を執拗に追う警察官、城山である。本書が、荒唐無稽な絵空事に陥らないのは、こうした虚構と現実とが絶妙なバランスを保持し、せめぎあっているからだ。本格ミステリーの仕掛けもふんだんに盛り込みながら、時に、善悪とは何かという命題をも忍ばせる著者の実力は、ミステリーの果てしない可能性を押し開くものである。(中島正敏)

不思議な感覚
なんだかわけのわからない世界に放り込まれながらも、
先が気になり、ぐいぐい読ませられます。
正月、一気に読みました。
同じ年に産まれた若者が29歳のときに書いた作品とは。
このような物語を考え、書き記すことの出来る
その脳みそ、才能に驚愕です。
伊坂作品はこれが初めてですが、その後も量産されているようで
つくづくすごい脳みそだと思います。
悪徳警官の描写は背筋が寒くなります。この世界を拡げたら「ハンニバル」のような
作品を誕生するのではと楽しみです。

アヒル ≧ オーデュボン
井坂作品を読むのは"アヒルと鴨のコインロッカー"に次いで2作品目。"アヒル?"で井坂ワールドに魅せられ、彼の処女作を読んでみようと購入。本作は「奇」とも言える世界を見事に作り上げている。前半部分で描かれる不可思議な登場人物。後半部分では、その背景が徐々に解明されていき、すべてを一本に繋げる発想力には感服する。これぞ井坂ワールドとしか言いようがない。

とはいえ、私は星4つと評価した。その理由は、登場人物が多すぎてストーリーが複雑になりすぎている点や、少々理論的に強引すぎる点が挙げられる。これらの点で、"アヒル?"は非常に優れていたと感じた。

最後に、この小説のカギはすべて「カカシ」が握っている。最初からそれを念頭に置いて読むと、井坂ワールドにどっぷりと浸かりながら読めるのではないか。

デビュー作。だけに文学的で今のエンタメ度は低し。
なるほど。伊坂さんはもともと文学少年で純文学をまじめに書きたいのではないのかな?と
思わせるデビュー作であります。

狂気と受容。狂うことと受け入れることは似ている。
名があるだとか無名であるだとか、特別扱いだとか、歴史に名を残すだとか、
そういったものがさほど価値あることではない
シンパシーという言葉が一番近かったかもしれない、藍色の空から、
きっとそれがぼくに降ってきたのだろう
自己中心的な快楽主義。自分さえ心地よければ、他のものは一切かまわない。
タンポポの花が咲くのに価値がないとしても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。
花を育てることはきっと詩を読むことと似ている

なるほどなあ??と思った作中の文章であります。



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